背部痛を契機として発症しEUS-FNAで診断に至った膵芽腫の1例

症例は10代男性.1カ月前からの体重減少と腹痛を契機に前医受診し,造影CT検査で膵体部に40 mmの境界明瞭な充実性腫瘍を認め,腫瘍は辺縁のみが造影され内部は壊死が疑われた.多量の腹水,肝転移も認めた.膵体部の腫瘍に対して超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)を施行した結果,膵芽腫と診断され,化学療法(CDDP+DOX)が開始された.膵芽腫は手術検体で診断されることが多いが,本症では診断にEUS-FNAが有用であったため報告する....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 112; no. 2; pp. 244 - 249
Main Authors 粂, 潔, 滝川, 哲也, 大森, 優子, 入江, 正寛, 正宗, 淳, 三浦, 晋, 古川, 徹, 片岡, 史弥, 吉田, 直樹, 菊田, 和宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 10.02.2023
Subjects
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.112.244

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Summary:症例は10代男性.1カ月前からの体重減少と腹痛を契機に前医受診し,造影CT検査で膵体部に40 mmの境界明瞭な充実性腫瘍を認め,腫瘍は辺縁のみが造影され内部は壊死が疑われた.多量の腹水,肝転移も認めた.膵体部の腫瘍に対して超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)を施行した結果,膵芽腫と診断され,化学療法(CDDP+DOX)が開始された.膵芽腫は手術検体で診断されることが多いが,本症では診断にEUS-FNAが有用であったため報告する.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.112.244