オオムギ種子根の伸長角度の品種間差異

本研究では国内品種を中心とした多様なオオムギ52品種を用いて,種子根の伸長角度の品種間差異をスカイゲル培地法によって調査した.オオムギ種子根伸長角度には大きな品種間差異がみられ,最小値は0° (シュンライ・北陸皮48号) で最大値は58.8° (ビューファイバー) で,平均値は23.7°であった.条性,皮・裸性ともグループ間に有意な差は認められなかった.北陸・長野で育成されたオオムギは他地域育成のオオムギに比べて,種子根伸長角度の小さいことが示された.こういった伸長角度の品種間差異は,育成地によって選抜された品種の特性の違いにより生じたと推測できる....

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Published in根の研究 Vol. 30; no. 4; pp. 119 - 123
Main Authors 中野, 友貴, 小西, 隼平, 長嶺, 敬, 伊藤, 博武
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 根研究学会 20.12.2021
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ISSN0919-2182
1880-7186
DOI10.3117/rootres.30.119

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Summary:本研究では国内品種を中心とした多様なオオムギ52品種を用いて,種子根の伸長角度の品種間差異をスカイゲル培地法によって調査した.オオムギ種子根伸長角度には大きな品種間差異がみられ,最小値は0° (シュンライ・北陸皮48号) で最大値は58.8° (ビューファイバー) で,平均値は23.7°であった.条性,皮・裸性ともグループ間に有意な差は認められなかった.北陸・長野で育成されたオオムギは他地域育成のオオムギに比べて,種子根伸長角度の小さいことが示された.こういった伸長角度の品種間差異は,育成地によって選抜された品種の特性の違いにより生じたと推測できる.
ISSN:0919-2182
1880-7186
DOI:10.3117/rootres.30.119