日本農薬学会 残留農薬分析セミナー2017 開催報告

近年, 残留農薬に関する分析技術の発展はめざましく, 自動化も飛躍的に進んでいる. また, GLP(Good Laboratory Practice, 優良試験所基準)の導入に伴い, マニュアルに忠実に従って操作することが求められるなど, 既定通りの操作が重視されるようになってきた. さらに, 各種機関における経験豊かな分析者の退職や人員削減に伴う後任者不足などにより, 機関内の残留農薬分析に必要な基礎的な意義や背景の理解, 技術習得等に関する指導訓練や情報伝達が, 各機関単独では困難になりつつある. 一方, ポジティブリスト制度が施行されたことで, 多種多様な食品中に残留した様々な農薬につい...

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Published in日本農薬学会誌 Vol. 43; no. 1; pp. 83 - 84
Main Author 永山, 敏廣
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本農薬学会 20.02.2018
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ISSN2187-0365
2187-8692
DOI10.1584/jpestics.W18-30

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Summary:近年, 残留農薬に関する分析技術の発展はめざましく, 自動化も飛躍的に進んでいる. また, GLP(Good Laboratory Practice, 優良試験所基準)の導入に伴い, マニュアルに忠実に従って操作することが求められるなど, 既定通りの操作が重視されるようになってきた. さらに, 各種機関における経験豊かな分析者の退職や人員削減に伴う後任者不足などにより, 機関内の残留農薬分析に必要な基礎的な意義や背景の理解, 技術習得等に関する指導訓練や情報伝達が, 各機関単独では困難になりつつある. 一方, ポジティブリスト制度が施行されたことで, 多種多様な食品中に残留した様々な農薬について信頼性の高い分析値が必要とされ, そのための精度高く精密な分析操作が要求されている. このような背景の下, 日本農薬学会では, 主に分析初心者向けに分析専門家による残留農薬分析に関する基本的な知識や技術の提供を目的として, 関東と関西の2会場で残留農薬分析セミナーを開催している.
ISSN:2187-0365
2187-8692
DOI:10.1584/jpestics.W18-30