60歳以上の肥満群と非肥満群の体重変化と生活習慣に関する比較
肥満に至る要因を分析するために, 60歳以上の男女34名を対象に思い出し法による過去の体重や生活習慣などについてのアンケート調査, 食事調査, 加速度付歩数計を使用した身体活動調査を実施した。 この結果, 肥満群 (BMI ≥ 25.0kg/m2) は13名, 非肥満群 (BMI < 25.0kg/m2) は21名であった。20歳の体重について両群に有意差はみとめられなかったが, 肥満群では20歳から40歳までに体重が10.9kg 増加し, 20歳から調査時までに13.2kg 増加していた。非肥満群は20歳から調査時までに2.4kg の増加にとどまった。 栄養・食品群別摂取状況は, 肥満...
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| Published in | 日本食生活学会誌 Vol. 18; no. 4; pp. 335 - 341 |
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| Main Authors | , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本食生活学会
2008
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1346-9770 1881-2368 |
| DOI | 10.2740/jisdh.18.335 |
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| Summary: | 肥満に至る要因を分析するために, 60歳以上の男女34名を対象に思い出し法による過去の体重や生活習慣などについてのアンケート調査, 食事調査, 加速度付歩数計を使用した身体活動調査を実施した。 この結果, 肥満群 (BMI ≥ 25.0kg/m2) は13名, 非肥満群 (BMI < 25.0kg/m2) は21名であった。20歳の体重について両群に有意差はみとめられなかったが, 肥満群では20歳から40歳までに体重が10.9kg 増加し, 20歳から調査時までに13.2kg 増加していた。非肥満群は20歳から調査時までに2.4kg の増加にとどまった。 栄養・食品群別摂取状況は, 肥満群は炭水化物の摂取量が有意に多い一方, たんぱく質, カルシウム, ビタミンB1, ビタミンB2, 魚介類の摂取量が有意に少なかった。朝食・昼食時間については, 肥満群の方が有意に短く, 早食いの傾向がみられた。肥満群は間食する習慣があり, 食べる量を考えて盛り付けないなど, 肥満になりやすい食習慣が形成されていた。 身体活動については, 運動頻度, 運動時間, 運動歴, 歩数, 運動量, 身体活動強度において, 両群に有意差はみられなかった。 20歳代から40歳代における体重コントロールと肥満を予防する食習慣および適切な運動プログラムの提供の重要性が示唆された。 |
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| ISSN: | 1346-9770 1881-2368 |
| DOI: | 10.2740/jisdh.18.335 |