小学校高学年児童における疾走中の腕振り動作の特徴 性差と能力差に着目して
「I 緒言」疾走能力はあらゆるスポーツ動作の基礎をなす重要な能力であり, 児童期に習得される疾走能力は, その後に習得する種々のスポーツ運動の前提となる (宮丸ほか, 1991). そのため, 小学校の段階で適切な方法を用いて走運動の技能を身につけさせることは重要であると考えられる. 小学校体育における走運動の取り扱いを見ると低学年の「走・跳の運動遊び」, 中学年の「走・跳の運動」, 高学年の「陸上運動」の中で取り扱われており, 「動きを身に付けること」や「技能を身に付けること」が目標として示されている (文部科学省, 2018). また, 運動領域 (陸上運動系) の内容を見ると, 低学年の...
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| Published in | 体育学研究 Vol. 67; pp. 79 - 90 |
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| Main Author | |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会
2022
日本体育・スポーツ・健康学会 |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0484-6710 1881-7718 |
| DOI | 10.5432/jjpehss.21058 |
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| Summary: | 「I 緒言」疾走能力はあらゆるスポーツ動作の基礎をなす重要な能力であり, 児童期に習得される疾走能力は, その後に習得する種々のスポーツ運動の前提となる (宮丸ほか, 1991). そのため, 小学校の段階で適切な方法を用いて走運動の技能を身につけさせることは重要であると考えられる. 小学校体育における走運動の取り扱いを見ると低学年の「走・跳の運動遊び」, 中学年の「走・跳の運動」, 高学年の「陸上運動」の中で取り扱われており, 「動きを身に付けること」や「技能を身に付けること」が目標として示されている (文部科学省, 2018). また, 運動領域 (陸上運動系) の内容を見ると, 低学年の「走・跳の運動遊び」, 中学年の「走・跳の運動」の学習指導では, 動き自体の面白さや心地よさを引き出す指導を基本にしながら, 体力や技能の程度にかかわらず競走 (争) に勝つことができたり, 勝敗を受け入れたりするなどして, 意欲的に運動 (遊び) に取り組むことの必要性が示されている (文部科学省, 2018). |
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| ISSN: | 0484-6710 1881-7718 |
| DOI: | 10.5432/jjpehss.21058 |