胃癌術後13年で発症し，急激な経過をたどった播種性骨髄癌症の1例

• Published in: 日本内科学会雑誌 Vol. 105; no. 8; pp. 1435 - 1442
• Main Authors: 柿本, 一城, 里見, 英俊, 井上, 拓也, 樋口, 和秀, 川上, 研, 江頭, 由太郎, 松井, 將太, 岡田, 俊彦, 能田, 貞治, 廣瀬, 善信
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本内科学会 2016
• Subjects: 微小血管障害性溶血性貧血（MHA）; 播種性血管内凝固症候群（disseminated intravascular coagulation：DIC）; 播種性骨髄癌症; 胃癌術後
• ISSN: 0021-5384; 1883-2083
• DOI: 10.2169/naika.105.1435

68歳，男性．13年前に胃癌で幽門側胃切除術が施行されている．背部痛，ALP著明高値，骨シンチグラフィーでのsuper bone scan像から転移性骨腫瘍と診断した．上部消化管内視鏡検査では局所再発を認めず，播種性骨髄癌症を疑ったが，播種性血管内凝固による全身状態の悪化で死亡した．剖検により胃癌の骨髄転移による播種性骨髄癌症と確定診断した．胃癌術後は播種性骨髄癌症の発症に注意する必要がある．