溶融混練により調製した非相溶三成分系ポリマーブレンドの組織構造と分散相粒子サイズ
非相溶三成分系ポリマーブレンドとしてナイロン6 (PA) /スチレン-アクリロニトリル共重合体 (SAN) /ポリプロピレン (PP) 系およびPA/ポリスチレン (PS) /PP系ブレンドを溶融混練により調製した. これらブレンド中に形成される組織構造および分散相粒子サイズに及ぼす成分ポリマー間の界面張力, ブレンド組成, ブレンドのレオロジー的性質および混練条件の影響について調べた. 三成分系ポリマーブレンドが形成するコアシェル型分散相構造や独立型分散相構造は, 拡張係数およびNeumannの三角形からの予示とは異なるが, 溶融混練前後における界面自由エネルギー変化からのそれと一致する....
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          | Published in | 高分子論文集 Vol. 63; no. 4; pp. 248 - 256 | 
|---|---|
| Main Authors | , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            公益社団法人 高分子学会
    
        2006
     | 
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| ISSN | 0386-2186 1881-5685  | 
| DOI | 10.1295/koron.63.248 | 
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| Summary: | 非相溶三成分系ポリマーブレンドとしてナイロン6 (PA) /スチレン-アクリロニトリル共重合体 (SAN) /ポリプロピレン (PP) 系およびPA/ポリスチレン (PS) /PP系ブレンドを溶融混練により調製した. これらブレンド中に形成される組織構造および分散相粒子サイズに及ぼす成分ポリマー間の界面張力, ブレンド組成, ブレンドのレオロジー的性質および混練条件の影響について調べた. 三成分系ポリマーブレンドが形成するコアシェル型分散相構造や独立型分散相構造は, 拡張係数およびNeumannの三角形からの予示とは異なるが, 溶融混練前後における界面自由エネルギー変化からのそれと一致する. また, これらの分散相粒子サイズは, 分散相構造の型に依らず成分ポリマー間の界面張力の1乗に比例し, 混練機中でブレンドに生じるせん断応力の1/2乗に反比例し, 見掛け上の分散相粒子体積分率の2/3乗に比例する. このような三成分系ポリマーブレンドの分散相粒子サイズと上記因子との関係は, 二成分系ブレンドにおける結果と同様である. | 
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| ISSN: | 0386-2186 1881-5685  | 
| DOI: | 10.1295/koron.63.248 |