インフルエンザワクチン接種の関与が疑われた肺障害の2例

症例1は,78歳男性.インフルエンザワクチン接種3日後に発熱,胸部CTにて両下葉背側に多発浸潤影を認め,同ワクチンによる薬剤性肺障害が疑われた.集学的治療を行うも,第32病日に死亡.症例2は,68歳男性.特発性肺線維症にて無治療経過観察中であったが,同ワクチン接種3日後に発熱,胸部CTにてすりガラス影の出現を認め,接種契機の間質性肺炎急性増悪が疑われた.治療を行うも,最終的にニューモシスチス肺炎にて死亡.インフルエンザワクチン接種による肺障害の可能性に注意を要すると考えられた....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 104; no. 7; pp. 1457 - 1459
Main Authors 山田, 嘉仁, 河野, 千代子, 竹島, 英之, 槇田, 広佑, 一色, 琢磨, 平澤, 康孝, 山口, 陽子, 山口, 哲生, 前村, 啓太, 鈴木, 未佳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2015
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.104.1457

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Summary:症例1は,78歳男性.インフルエンザワクチン接種3日後に発熱,胸部CTにて両下葉背側に多発浸潤影を認め,同ワクチンによる薬剤性肺障害が疑われた.集学的治療を行うも,第32病日に死亡.症例2は,68歳男性.特発性肺線維症にて無治療経過観察中であったが,同ワクチン接種3日後に発熱,胸部CTにてすりガラス影の出現を認め,接種契機の間質性肺炎急性増悪が疑われた.治療を行うも,最終的にニューモシスチス肺炎にて死亡.インフルエンザワクチン接種による肺障害の可能性に注意を要すると考えられた.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.104.1457