ラジアスエンドミル加工における工具経路間隔の3次元幾何学的考察
エンドミル切削加工において,工具経路間隔は加工後の表面性状と生産効率の適切なバランスを考慮することのできるパラメータの1つとして知られている.なかでも,多軸制御ラジアスエンドミル加工時の工具経路間隔を考える場合には,加工状態を3次元幾何学的に検討する必要がある.しかし,その思考が複雑なためか,関連研究は僅少で,2次元的な考え方が大半を占めている.そこで本研究では,ラジアスエンドミルを用いた加工状態を3次元幾何学的に検討し,工具切れ刃形状をトーラスとして表現することで,トーラス輪環面上でねらいのスカロップ高さとなる点の位置を導出できることを示した.さらに,その考え方に基づいた計算アルゴリズムを提...
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Published in | 砥粒加工学会誌 Vol. 60; no. 9; pp. 515 - 519 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
社団法人 砥粒加工学会
2016
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0914-2703 1880-7534 |
DOI | 10.11420/jsat.60.515 |
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Summary: | エンドミル切削加工において,工具経路間隔は加工後の表面性状と生産効率の適切なバランスを考慮することのできるパラメータの1つとして知られている.なかでも,多軸制御ラジアスエンドミル加工時の工具経路間隔を考える場合には,加工状態を3次元幾何学的に検討する必要がある.しかし,その思考が複雑なためか,関連研究は僅少で,2次元的な考え方が大半を占めている.そこで本研究では,ラジアスエンドミルを用いた加工状態を3次元幾何学的に検討し,工具切れ刃形状をトーラスとして表現することで,トーラス輪環面上でねらいのスカロップ高さとなる点の位置を導出できることを示した.さらに,その考え方に基づいた計算アルゴリズムを提案し,それによって工具進行方向に傾きのあるラジアスエンドミル加工時の工具経路間隔が推定可能であることを確認した. |
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ISSN: | 0914-2703 1880-7534 |
DOI: | 10.11420/jsat.60.515 |