大腿骨転移性骨腫瘍に対して手術加療を行った症例の検討

【はじめに】癌患者の増加に伴い,骨転移患者も増加しており,一般整形外科医が介入する機会も増えている.骨軟部腫瘍専門医不在の当院で大腿骨転移性骨腫瘍に対して手術加療を行った症例について調査したので報告する.【対象】2013年から2023年までに当院で大腿骨転移性骨腫瘍に対して手術加療を行った患者19例19肢.【結果】部位は近位部が15例,骨幹部が3例,両者が1例であった.術式は1例が骨接合,6例が人工骨頭置換,その他12例は髄内釘であった.手術を行うことで全例performance status(PS)が維持あるいは改善された.術後8例に化学療法が,5例に放射線治療が施行された.術後1年生存率は...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 74; no. 2; pp. 237 - 240
Main Authors 河野, 通仁, 森本, 辰紀, 増田, 圭吾, 大崎, 佑一郎, 上妻, 隆太郎, 阿久根, 広宣, 菊池, 直士, 田中, 一成, 桑畑, 亮平
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2025
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.74.237

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Summary:【はじめに】癌患者の増加に伴い,骨転移患者も増加しており,一般整形外科医が介入する機会も増えている.骨軟部腫瘍専門医不在の当院で大腿骨転移性骨腫瘍に対して手術加療を行った症例について調査したので報告する.【対象】2013年から2023年までに当院で大腿骨転移性骨腫瘍に対して手術加療を行った患者19例19肢.【結果】部位は近位部が15例,骨幹部が3例,両者が1例であった.術式は1例が骨接合,6例が人工骨頭置換,その他12例は髄内釘であった.手術を行うことで全例performance status(PS)が維持あるいは改善された.術後8例に化学療法が,5例に放射線治療が施行された.術後1年生存率は62.5%,術後平均余命は1年8ヶ月であった.【考察】一般整形外科医になじみのある術式でPSを維持,改善でき主科の治療につなげられていた,文献的考察を加えて報告する.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.74.237