テンプレートマッチング法を用いた頸動脈の動きの解析─第2報

「はじめに」頸部頸動脈は血管拍動に伴う拡張と収縮を繰り返しており, M-mode法と呼ばれる計測法で定量的評価がなされてきた. われわれは, テンプレートマッチング法と呼ばれる手法を用いて, 頸動脈自体の動きを定量的に解析し, 頸動脈は拡張と収縮を繰り返す上下方向 (y軸) の動きだけではなく, 頭尾側方向 (x軸) にも動いていることを報告した. 頸部頸動脈はそれ自体複雑な動きをしており, 内頸動脈 (internal carotid artery : ICA) よりも総頸動脈 (common carotid artery : CCA) のほうが変位量は大きく, その原因は血管を支持する周辺...

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Published inNeurosonology Vol. 32; no. 1; pp. 4 - 9
Main Authors 濱, 聖司, 水口, 翔太, 松重, 俊憲, 大下, 純平, 坂本, 繁幸, 辻, 敏夫, 久米, 伸治, 栗栖, 薫, 岡崎, 貴仁, 曽, 智, 石井, 大造
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本脳神経超音波学会 2019
日本脳神経超音波学会
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ISSN0917-074X
DOI10.2301/neurosonology.32.4

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Summary:「はじめに」頸部頸動脈は血管拍動に伴う拡張と収縮を繰り返しており, M-mode法と呼ばれる計測法で定量的評価がなされてきた. われわれは, テンプレートマッチング法と呼ばれる手法を用いて, 頸動脈自体の動きを定量的に解析し, 頸動脈は拡張と収縮を繰り返す上下方向 (y軸) の動きだけではなく, 頭尾側方向 (x軸) にも動いていることを報告した. 頸部頸動脈はそれ自体複雑な動きをしており, 内頸動脈 (internal carotid artery : ICA) よりも総頸動脈 (common carotid artery : CCA) のほうが変位量は大きく, その原因は血管を支持する周辺組織に依存することや呼吸による影響のあることが示唆された. 今回われわれは, 呼吸停止法を用いることにより, 呼吸が頸動脈の動きに与える影響について, さらなる解析を行ったので報告する.
ISSN:0917-074X
DOI:10.2301/neurosonology.32.4