巨大門脈体循環シャントに対するバルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術後に肝不全を呈した1例

67歳女性.B型肝硬変で当院通院中.巨大な門脈体循環シャントによる高アンモニア血症を認め,バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術を施行した.術前肝予備能はChild-Pugh分類A,閉塞肝静脈圧は19 mmHgと著明な高値では無かった.しかしながら,術後食道胃静脈瘤破裂出血による肝不全を認め,その治療に難渋した.肝硬変を伴う巨大シャント治療は慎重に検討すべきである....

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Published in肝臓 Vol. 62; no. 12; pp. 800 - 805
Main Authors 青木, 琢, 礒, 幸博, 櫻岡, 佑樹, 窪田, 敬一, 熊澤, 真理子, 塩山, 靖和, 石原, 克俊, 矢澤, 那奈, 清水, 崇行, 入澤, 篤志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本肝臓学会 01.12.2021
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ISSN0451-4203
1881-3593
DOI10.2957/kanzo.62.800

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Summary:67歳女性.B型肝硬変で当院通院中.巨大な門脈体循環シャントによる高アンモニア血症を認め,バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術を施行した.術前肝予備能はChild-Pugh分類A,閉塞肝静脈圧は19 mmHgと著明な高値では無かった.しかしながら,術後食道胃静脈瘤破裂出血による肝不全を認め,その治療に難渋した.肝硬変を伴う巨大シャント治療は慎重に検討すべきである.
ISSN:0451-4203
1881-3593
DOI:10.2957/kanzo.62.800