高Si含有Al合金のSi相凹凸表面の摩擦特性

近年,しゅう動部材料にはさらなる摩擦特性向上が求められている.本研究では,ウェットブラスト加工を施すことでSi相の突出または窪んだ部分が支配的な2種類のSi相凹凸表面を創製し,往復摩擦試験によりその表面の摩擦特性を考察した.その結果,高Si含有Al合金(AC8A)の摩擦特性を向上させるためには,突出した部分が支配的な表面が効果的であることがわかった.また,Si相の突出高さが0.88 μm以上,突出部面積割合が9.5 %以上の表面では,試験開始初期にAl部分の摩耗が抑制され,摩擦係数が低く推移し,相手材にAlが移着せずに低摩擦を長く維持できることがわかった....

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Published in砥粒加工学会誌 Vol. 60; no. 7; pp. 380 - 385
Main Authors 宮島, 敏郎, 小出, 修平, 堀川, 教世
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 砥粒加工学会 2016
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ISSN0914-2703
1880-7534
DOI10.11420/jsat.60.380

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Summary:近年,しゅう動部材料にはさらなる摩擦特性向上が求められている.本研究では,ウェットブラスト加工を施すことでSi相の突出または窪んだ部分が支配的な2種類のSi相凹凸表面を創製し,往復摩擦試験によりその表面の摩擦特性を考察した.その結果,高Si含有Al合金(AC8A)の摩擦特性を向上させるためには,突出した部分が支配的な表面が効果的であることがわかった.また,Si相の突出高さが0.88 μm以上,突出部面積割合が9.5 %以上の表面では,試験開始初期にAl部分の摩耗が抑制され,摩擦係数が低く推移し,相手材にAlが移着せずに低摩擦を長く維持できることがわかった.
ISSN:0914-2703
1880-7534
DOI:10.11420/jsat.60.380