アジスロマイシン単回服用が奏功したキノロン耐性細菌性赤痢の1例

症例は26歳,女性.5日間のインドのデリー,アグラ,ジャイプールへの観光旅行から帰国した翌日に発熱と血便が出現.自宅近くのクリニックを複数回受診しスパルフロキサシン(SPFX),セファクロル(CCL)を投与されるが症状改善なく当院受診.便培養にて同定されたShigella flexneri(2a型)に対してアジスロマイシン(AZM)2g単回投与を実施したところ,翌日にはすべての症状が消失し,以後も再燃を認めなかった.薬剤感受性検査ではアンピシリン(ABPC),スルファメトキサゾール・トリメトプリム(ST),クラリスロマイシン(CAM),クロラムフェニコール(CP),シプロフロキサシン(CPFX...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本内科学会雑誌 Vol. 101; no. 2; pp. 451 - 453
Main Authors 田村, 格, 藤井, 達也, 高橋, 亮太, 箱崎, 幸也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2012
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.101.451

Cover

More Information
Summary:症例は26歳,女性.5日間のインドのデリー,アグラ,ジャイプールへの観光旅行から帰国した翌日に発熱と血便が出現.自宅近くのクリニックを複数回受診しスパルフロキサシン(SPFX),セファクロル(CCL)を投与されるが症状改善なく当院受診.便培養にて同定されたShigella flexneri(2a型)に対してアジスロマイシン(AZM)2g単回投与を実施したところ,翌日にはすべての症状が消失し,以後も再燃を認めなかった.薬剤感受性検査ではアンピシリン(ABPC),スルファメトキサゾール・トリメトプリム(ST),クラリスロマイシン(CAM),クロラムフェニコール(CP),シプロフロキサシン(CPFX),スパルフロキサシン(SPFX),レボフロキサシン(LVFX)への耐性が確認された.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.101.451