肺門部に発生した肺過誤腫に対する胸腔鏡下核出術の1例

症例は46歳女性.検診の胸部X線写真で左肺野に異常陰影を指摘され,当科へ紹介された.左肺上葉の上区気管支と舌区気管支の分岐部近傍に18×16 mmの結節影を認め,左肺過誤腫が疑われ,手術の方針となった.腫瘍は上舌区域境界の肺門深部に存在したが,術前の3D-CTにて,舌区への肺動脈は縦隔型で,上下葉間面からのアプローチで腫瘍核出術が可能と判断し,胸腔鏡下左肺腫瘍核出術を施行した.最終病理組織診の結果,肺過誤腫と診断された.3D-CTを含めた術前精査により,肺実質を切除することなく肺門に発生した肺過誤腫を切除しえた1例を経験したので報告する....

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Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 27; no. 6; pp. 738 - 741
Main Authors 大瀬, 尚子, 前田, 元, 竹内, 幸康, 桃實, 徹, 小林, 良司, 林, 明男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 2013
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ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.27.738

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Summary:症例は46歳女性.検診の胸部X線写真で左肺野に異常陰影を指摘され,当科へ紹介された.左肺上葉の上区気管支と舌区気管支の分岐部近傍に18×16 mmの結節影を認め,左肺過誤腫が疑われ,手術の方針となった.腫瘍は上舌区域境界の肺門深部に存在したが,術前の3D-CTにて,舌区への肺動脈は縦隔型で,上下葉間面からのアプローチで腫瘍核出術が可能と判断し,胸腔鏡下左肺腫瘍核出術を施行した.最終病理組織診の結果,肺過誤腫と診断された.3D-CTを含めた術前精査により,肺実質を切除することなく肺門に発生した肺過誤腫を切除しえた1例を経験したので報告する.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.27.738