特発性門脈圧亢進症で通院中,物忘れと構音障害の出現を契機に45歳で診断されたWilson病の1例
症例は45歳,女性.1998年4月初旬頃より全身倦怠感が出現したため当院受診となった.特発性門脈圧亢進症と診断され当院外来通院していたが,2004年7月頃より物忘れと構音障害が出現した.2005年8月精査加療目的で当院入院となった.血清セルロプラスミン低値,尿中銅排泄量高値,肝細胞への銅沈着陽性よりWilson病と診断した.家族調査の結果,弟もWilson病と診断し食事療法と薬物療法を行っている.成人の原因不明の肝疾患についは,Wilson病を鑑別診断として考慮する必要があると考えられた....
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Published in | 肝臓 Vol. 47; no. 7; pp. 347 - 351 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本肝臓学会
2006
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0451-4203 1881-3593 |
DOI | 10.2957/kanzo.47.347 |
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Summary: | 症例は45歳,女性.1998年4月初旬頃より全身倦怠感が出現したため当院受診となった.特発性門脈圧亢進症と診断され当院外来通院していたが,2004年7月頃より物忘れと構音障害が出現した.2005年8月精査加療目的で当院入院となった.血清セルロプラスミン低値,尿中銅排泄量高値,肝細胞への銅沈着陽性よりWilson病と診断した.家族調査の結果,弟もWilson病と診断し食事療法と薬物療法を行っている.成人の原因不明の肝疾患についは,Wilson病を鑑別診断として考慮する必要があると考えられた. |
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ISSN: | 0451-4203 1881-3593 |
DOI: | 10.2957/kanzo.47.347 |