Transmanubrialアプローチ併用胸骨正中切開により同時切除を行った頚胸境界部神経鞘腫と重症筋無力症合併胸腺腫の1例
頚胸境界部発生腫瘍に対する手術では解剖学的な理由から適切なアプローチ方法の選択が重要である.症例は75歳女性.眼筋型重症筋無力症を合併したAB型胸腺腫(6.8×6.2×5.8 cm)と,右C7/8,Th1の麻痺症状を伴った頚胸境界部に発生した神経鞘腫(6.0×5.0×5.0 cm)に対し胸骨正中切開にtransmanubrial approachを併用し拡大胸腺摘出術と神経鞘腫の切除を行った.本法は良好な視野で,鎖骨下動静脈より頭側に位置する頚胸境界部腫瘍と拡大胸腺摘出術の適応となる縦隔病変に対する有用なアプローチと考える....
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Published in | 日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 34; no. 5; pp. 380 - 385 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
15.07.2020
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Subjects | |
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ISSN | 0919-0945 1881-4158 |
DOI | 10.2995/jacsurg.34.380 |
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Summary: | 頚胸境界部発生腫瘍に対する手術では解剖学的な理由から適切なアプローチ方法の選択が重要である.症例は75歳女性.眼筋型重症筋無力症を合併したAB型胸腺腫(6.8×6.2×5.8 cm)と,右C7/8,Th1の麻痺症状を伴った頚胸境界部に発生した神経鞘腫(6.0×5.0×5.0 cm)に対し胸骨正中切開にtransmanubrial approachを併用し拡大胸腺摘出術と神経鞘腫の切除を行った.本法は良好な視野で,鎖骨下動静脈より頭側に位置する頚胸境界部腫瘍と拡大胸腺摘出術の適応となる縦隔病変に対する有用なアプローチと考える. |
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ISSN: | 0919-0945 1881-4158 |
DOI: | 10.2995/jacsurg.34.380 |