Stiff-man症候群を呈した男性乳癌の1例
症例は78歳, 男性. 2年前に乳癌に対し乳房切除術施行. 病期はT1a N0 M0 stage Iで病理診断は充実腺管癌, ER (+) PgR (+), HER2 1+であった. 術後AI剤投与し再発なく2年経過. 今回腰椎圧迫骨折の診断で整形外科入院, 乳癌再発を疑い精査施行するも他部位に再発所見なく, 又圧迫骨折も再発によるものではないことが判明した. 入院中原因なく背中をそるような発作が1日何回も起こり神経内科へ転科, diazepam投与にて改善を認めstiff-man症候群と診断された. Stiff-man症候群は比較的稀な疾患で, 持続性の体幹・四肢近位の筋硬直, 有痛性筋攣縮...
Saved in:
Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 68; no. 9; pp. 2203 - 2206 |
---|---|
Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
2007
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.68.2203 |
Cover
Summary: | 症例は78歳, 男性. 2年前に乳癌に対し乳房切除術施行. 病期はT1a N0 M0 stage Iで病理診断は充実腺管癌, ER (+) PgR (+), HER2 1+であった. 術後AI剤投与し再発なく2年経過. 今回腰椎圧迫骨折の診断で整形外科入院, 乳癌再発を疑い精査施行するも他部位に再発所見なく, 又圧迫骨折も再発によるものではないことが判明した. 入院中原因なく背中をそるような発作が1日何回も起こり神経内科へ転科, diazepam投与にて改善を認めstiff-man症候群と診断された. Stiff-man症候群は比較的稀な疾患で, 持続性の体幹・四肢近位の筋硬直, 有痛性筋攣縮のため随意運動が障害される中枢神経障害による疾患である. 中には悪性腫瘍に合併する群があると言われている. 今回われわれは乳癌術後2年目の男性乳癌患者でstiff-man症候群を発症した患者を経験したので報告する. |
---|---|
ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.68.2203 |