乳幼児期に補聴が必要な難聴児の出現率 茨城県メディカルセンター近郊のデータから

要旨: 当センター近郊の7市町 (センターの位置する水戸市および隣接する市町) を対象地域として, 乳幼児期に補聴器装用指導を実施した難聴児について調査した。平成12年から19年の間の出生数46,914人に対し, 同期間内出生の難聴児は78人であり, 出生数に対する難聴児の割合は0.166%であった。そのうちの約75%が感音難聴であった。難聴の程度は軽・中等度難聴児が41例 (52.6%), 高度難聴児が37例 (47.4%) であり, 出生数に対する割合はそれぞれ0.087%, 0.079%であった。難聴のリスク因子がない例が46例 (59.0%), リスク因子がある例が32例 (41.0%...

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Published inAUDIOLOGY JAPAN Vol. 56; no. 6; pp. 751 - 756
Main Authors 岡田, 慎一, 新井, 峻, 髙橋, 邦明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本聴覚医学会 28.12.2013
日本聴覚医学会
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ISSN0303-8106
1883-7301
DOI10.4295/audiology.56.751

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Summary:要旨: 当センター近郊の7市町 (センターの位置する水戸市および隣接する市町) を対象地域として, 乳幼児期に補聴器装用指導を実施した難聴児について調査した。平成12年から19年の間の出生数46,914人に対し, 同期間内出生の難聴児は78人であり, 出生数に対する難聴児の割合は0.166%であった。そのうちの約75%が感音難聴であった。難聴の程度は軽・中等度難聴児が41例 (52.6%), 高度難聴児が37例 (47.4%) であり, 出生数に対する割合はそれぞれ0.087%, 0.079%であった。難聴のリスク因子がない例が46例 (59.0%), リスク因子がある例が32例 (41.0%) で, リスク因子がない例が比較的多くを占め, 出生数に対する割合は0.098%であった。 新生児聴覚スクリーニングを受検していた例のうち,passであった例が約20%存在した。
ISSN:0303-8106
1883-7301
DOI:10.4295/audiology.56.751