卵円孔開存によるplatypnea-orthodeoxia syndromeに対して経皮的Amplatzer型閉鎖栓を施行した1例

85歳,女性.10年前から労作時呼吸困難を自覚していた.2年前に第12胸椎を圧迫骨折し,同時期から呼吸困難の増悪を自覚するようになり,入院となった.座位で増悪するI型呼吸不全を認めた.経食道心エコー検査では仰臥位から座位への変換で増大する卵円孔開存からの右左短絡を認め,platypnea-orthodeoxia syndrome (POS)と診断した.経皮的Amplatzer型閉鎖栓を行い,呼吸不全は改善した.本邦でAmplatzer型閉鎖栓は心房中隔欠損にのみ適応があるが,本疾患に対しても治療可能であった....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 105; no. 4; pp. 724 - 729
Main Authors 繼, 敏光, 福田, 恵一, 村田, 光繁, 河村, 朗夫, 中村, 岩男, 村上, 円人, 増澤, 啓太, 鶴田, ひかる, 井上, 宗信
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2016
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.105.724

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Summary:85歳,女性.10年前から労作時呼吸困難を自覚していた.2年前に第12胸椎を圧迫骨折し,同時期から呼吸困難の増悪を自覚するようになり,入院となった.座位で増悪するI型呼吸不全を認めた.経食道心エコー検査では仰臥位から座位への変換で増大する卵円孔開存からの右左短絡を認め,platypnea-orthodeoxia syndrome (POS)と診断した.経皮的Amplatzer型閉鎖栓を行い,呼吸不全は改善した.本邦でAmplatzer型閉鎖栓は心房中隔欠損にのみ適応があるが,本疾患に対しても治療可能であった.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.105.724