当法人のパーキンソン病患者の現状 パーキンソン病診療における神経内科と整形外科との関わりについて

パーキンソン病(Parkinson's disease:以下PD)は50-65歳に発症し,本邦で人口10万人あたり130人程度の有病率で患者数が増加している疾患である.また,PDには特徴的な脊柱変形が合併することが知られているが,早期には患者自身がPDと自覚することもなく,一般整形外科外来を受診することも多い.当法人にはPD専門医が常勤しており,多くのPD患者のフォローアップを行っている.今回2015年5月に当法人の神経内科専門医を受診した84名(男性37名,女性47名,年齢42-93歳,平均罹病期間6.5年)についてカルテ調査を行った.初診時において他院からの紹介が43名であり,そ...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 67; no. 4; pp. 808 - 810
Main Authors 山元, 拓哉, 領木, 良浩, 前迫, 真吾, 小宮, 節郎, 佐々木, 裕美, 新門, 裕三, 松野下, 幸弘, 河村, 一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2018
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.67.808

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Summary:パーキンソン病(Parkinson's disease:以下PD)は50-65歳に発症し,本邦で人口10万人あたり130人程度の有病率で患者数が増加している疾患である.また,PDには特徴的な脊柱変形が合併することが知られているが,早期には患者自身がPDと自覚することもなく,一般整形外科外来を受診することも多い.当法人にはPD専門医が常勤しており,多くのPD患者のフォローアップを行っている.今回2015年5月に当法人の神経内科専門医を受診した84名(男性37名,女性47名,年齢42-93歳,平均罹病期間6.5年)についてカルテ調査を行った.初診時において他院からの紹介が43名であり,そのうち24名が整形外科からの紹介であった.また,84名中45名に脊椎疾患の合併を認め,うち8名に手術を行ったが術後経過は良好である.今後,我々はPD患者を経時的に調査し,経過を解析していく予定である.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.67.808