二酸化チタン被覆木質系廃棄物から調製した活性炭の吸着・光触媒特性

吸着能と光触媒能を併せ持つ活性炭/TiO2 複合材料を,木質系廃棄物粉体を二酸化チタンゲルでコーティングし炭素化することによって調製した。本研究では,活性炭/TiO2 複合材料の性質に及ぼすTiO2 溶液の調製法,溶液のコーティング法,炭素化条件の影響について検討した。その結果,木粉炭上にTiO2 をなめらかにコーティングするためには,チタンアルコキシドの溶媒にジエタノールアミンを添加することが効果的であることがわかった。また,TiO2 ゾルへのポリエチレングリコールの添加は木材表面に多孔質な膜を作製するのに適していることがわかった。ジエタノールアミンとポリエチレングリコールを添加したTiO2...

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Published in木材学会誌 Vol. 52; no. 1; pp. 50 - 54
Main Authors 村山, 正樹, 神谷, 寛一, 西川, 奈緒美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本木材学会 2006
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ISSN0021-4795
1880-7577
DOI10.2488/jwrs.52.50

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Summary:吸着能と光触媒能を併せ持つ活性炭/TiO2 複合材料を,木質系廃棄物粉体を二酸化チタンゲルでコーティングし炭素化することによって調製した。本研究では,活性炭/TiO2 複合材料の性質に及ぼすTiO2 溶液の調製法,溶液のコーティング法,炭素化条件の影響について検討した。その結果,木粉炭上にTiO2 をなめらかにコーティングするためには,チタンアルコキシドの溶媒にジエタノールアミンを添加することが効果的であることがわかった。また,TiO2 ゾルへのポリエチレングリコールの添加は木材表面に多孔質な膜を作製するのに適していることがわかった。ジエタノールアミンとポリエチレングリコールを添加したTiO2 ゲルをコーティングした木粉を530℃および700℃に加熱することによって得られた複合材料は,メチレンブルー溶液に対して吸着能と光触媒能を同時に示した。
ISSN:0021-4795
1880-7577
DOI:10.2488/jwrs.52.50