顎下腺癌16例の臨床的検討

2007年4月から2022年7月までの15年4か月間に当科で診断,手術加療を行った顎下腺悪性腫瘍16例について後方視的に解析を行った。病理組織型は,腺様囊胞癌が7例存在し,以下多形腺腫由来癌が4例,粘表皮癌が2例と続いた。穿刺吸引細胞診で悪性疑いあるいは悪性と診断された症例が8例,意義不明な異形あるいは良悪性不明な腫瘍と診断された症例が5例,良性と診断された症例が3例であった。病期分類は,Ⅰ期が7例,Ⅱ期が3例,Ⅲ期が2例,Ⅳ期が4例であった。5年粗生存率は87.1%で,予後不良因子は,臨床病期Ⅳ,原発病期T4,頸部リンパ節転移有であった。再発症例は全例,予後不良であった。...

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Published in頭頸部外科 Vol. 34; no. 1; pp. 43 - 48
Main Authors 青山, 準, 百束, 紘, 中山, 明仁, 鴨志田, 梨沙, 青木, 登志将
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2024
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ISSN1349-581X
1884-474X
DOI10.5106/jjshns.34.43

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Summary:2007年4月から2022年7月までの15年4か月間に当科で診断,手術加療を行った顎下腺悪性腫瘍16例について後方視的に解析を行った。病理組織型は,腺様囊胞癌が7例存在し,以下多形腺腫由来癌が4例,粘表皮癌が2例と続いた。穿刺吸引細胞診で悪性疑いあるいは悪性と診断された症例が8例,意義不明な異形あるいは良悪性不明な腫瘍と診断された症例が5例,良性と診断された症例が3例であった。病期分類は,Ⅰ期が7例,Ⅱ期が3例,Ⅲ期が2例,Ⅳ期が4例であった。5年粗生存率は87.1%で,予後不良因子は,臨床病期Ⅳ,原発病期T4,頸部リンパ節転移有であった。再発症例は全例,予後不良であった。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.34.43