末梢肺に発生した類基底細胞型扁平上皮癌の1切除例

肺に発生する扁平上皮癌の特殊型である類基底細胞型(basaloid variant of squamous cell carcinoma)は,多くが肺門部の太い気管支に発生する稀な組織型である.今回,末梢肺に発生し肺葉切除を施行した本症を経験したので報告する.症例は77歳,女性.重喫煙者.約2年間の経過中の増大傾向と18F-FDGによるPET/CT陽性所見により肺癌を疑う2 cm大の肺腫瘍に対して胸腔鏡下肺切除生検を施行.術中病理診断にて低分化癌と診断したため左下葉切除術+ND2a-1を施行した.類基底細胞型扁平上皮癌,pT1aN0M0と最終的に病理診断した.術後2年7ヵ月間無再発生存中である...

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Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 28; no. 1; pp. 56 - 59
Main Authors 成毛, 聖夫, 大塚, 崇, 赤塚, 誠哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 2014
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ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.28.56

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Summary:肺に発生する扁平上皮癌の特殊型である類基底細胞型(basaloid variant of squamous cell carcinoma)は,多くが肺門部の太い気管支に発生する稀な組織型である.今回,末梢肺に発生し肺葉切除を施行した本症を経験したので報告する.症例は77歳,女性.重喫煙者.約2年間の経過中の増大傾向と18F-FDGによるPET/CT陽性所見により肺癌を疑う2 cm大の肺腫瘍に対して胸腔鏡下肺切除生検を施行.術中病理診断にて低分化癌と診断したため左下葉切除術+ND2a-1を施行した.類基底細胞型扁平上皮癌,pT1aN0M0と最終的に病理診断した.術後2年7ヵ月間無再発生存中である.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.28.56