ロボット支援下に核出術を行った食道GISTの1例

症例は47歳,男性.直腸癌術後の経過観察中にPET-CTにて胸部中部食道壁に高集積の腫瘤を認め,上部消化管内視鏡にて約2cmの粘膜下腫瘍と診断した.GISTを疑い,ロボット支援胸腔鏡下食道腫瘍切除術を施行した.病理結果は,c-kit陽性のGISTであった.食道原発のGISTは,全消化管GISTの2-5%程度といわれており,比較的稀な疾患である.治療の第一選択は外科的切除であり,被膜を損傷することなく切除を行うことが必要である.胸腔内の限られたスペースにおいて,安全でかつ低侵襲な手術が施行できるロボット支援手術は,有効な術式であると考えられた....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 79; no. 12; pp. 2402 - 2407
Main Authors 土田, 明彦, 立花, 慎吾, 渡辺, 隆文, 太田, 喜洋, 逢坂, 由昭, 勝又, 健次
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2018
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.79.2402

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Summary:症例は47歳,男性.直腸癌術後の経過観察中にPET-CTにて胸部中部食道壁に高集積の腫瘤を認め,上部消化管内視鏡にて約2cmの粘膜下腫瘍と診断した.GISTを疑い,ロボット支援胸腔鏡下食道腫瘍切除術を施行した.病理結果は,c-kit陽性のGISTであった.食道原発のGISTは,全消化管GISTの2-5%程度といわれており,比較的稀な疾患である.治療の第一選択は外科的切除であり,被膜を損傷することなく切除を行うことが必要である.胸腔内の限られたスペースにおいて,安全でかつ低侵襲な手術が施行できるロボット支援手術は,有効な術式であると考えられた.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.79.2402