進行性多巣性白質脳症の臨床と検査
【要旨】進行性多巣性白質脳症(Progressive Multifocal Leukoencephalopathy:PML)は、ポリオーマウイルス科の JC ウイルス(JCV)に起因する脱髄疾患である。多くのヒトでは、アーキタイプ(原型)の JCV が終生にわたって無症候性に持続感染および潜伏感染している。そして、T細胞系の免疫が低下した患者等においては、プロトタイプ(変異型)の JCV が出現し、大脳白質等のオリゴデンドロサイトにおいて増殖することで PML を生じることがある。本稿では、「PML の臨床と検査」を中心として、JCV の性状、PML の発生動向、診断基準、ならびに具体的な検査...
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| Published in | NEUROINFECTION Vol. 28; no. 1; p. 22 |
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| Main Author | |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本神経感染症学会
2023
Japanese Society for Neuroinfectious Diseases |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1348-2718 2435-2225 |
| DOI | 10.34397/jsnd.28.1_22 |
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| Summary: | 【要旨】進行性多巣性白質脳症(Progressive Multifocal Leukoencephalopathy:PML)は、ポリオーマウイルス科の JC ウイルス(JCV)に起因する脱髄疾患である。多くのヒトでは、アーキタイプ(原型)の JCV が終生にわたって無症候性に持続感染および潜伏感染している。そして、T細胞系の免疫が低下した患者等においては、プロトタイプ(変異型)の JCV が出現し、大脳白質等のオリゴデンドロサイトにおいて増殖することで PML を生じることがある。本稿では、「PML の臨床と検査」を中心として、JCV の性状、PML の発生動向、診断基準、ならびに具体的な検査等について概説する。 |
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| ISSN: | 1348-2718 2435-2225 |
| DOI: | 10.34397/jsnd.28.1_22 |