Pagetoid phenomenonを伴った肛門管癌の2例
Pagetoid phenomenonを伴った肛門管癌の2例を報告する.症例1は72歳,女性.肛門周囲のびらんと違和感を主訴に来院され,pagetoid phenomenonを伴う肛門管癌と診断された.肛門周囲の皮膚浸潤と左鼠径部リンパ節腫大があり,直腸切断術と左鼠径リンパ節郭清を行った.免疫組織学的検査で,GCDFP-15弱陽性,CK-20陽性,CK-7陰性であった.術後9カ月現在,再発なく外来で経過観察中である.症例2は65歳,男性.肛門痛と排便時出血が主訴で,pagetoid phenomenonを伴う肛門管癌と診断された.術前より両側鼠径リンパ節への転移が判明しており,直腸切断術と両側...
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| Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 72; no. 1; pp. 130 - 135 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本臨床外科学会
2011
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| Subjects | |
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| ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
| DOI | 10.3919/jjsa.72.130 |
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| Summary: | Pagetoid phenomenonを伴った肛門管癌の2例を報告する.症例1は72歳,女性.肛門周囲のびらんと違和感を主訴に来院され,pagetoid phenomenonを伴う肛門管癌と診断された.肛門周囲の皮膚浸潤と左鼠径部リンパ節腫大があり,直腸切断術と左鼠径リンパ節郭清を行った.免疫組織学的検査で,GCDFP-15弱陽性,CK-20陽性,CK-7陰性であった.術後9カ月現在,再発なく外来で経過観察中である.症例2は65歳,男性.肛門痛と排便時出血が主訴で,pagetoid phenomenonを伴う肛門管癌と診断された.術前より両側鼠径リンパ節への転移が判明しており,直腸切断術と両側リンパ節郭清を行った.免疫組織学的検査で,GCDFP-15陰性,CK-20陰性,CK-7陽性であった.術後5カ月目に腸閉塞で,緊急手術を行った際に腹膜播種が判明し,抗癌剤治療を行ったが初回手術後9カ月目に死亡した. |
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| ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
| DOI: | 10.3919/jjsa.72.130 |