異時性に肛門転移をきたしたS状結腸癌の1例

症例は68歳,男性.平成18年1月にS状結腸癌でS状結腸切除を施行した.1年後に肝S6に転移を認め,肝亜区域切除を施行.その後外来で経過観察していた.平成19年10月に外来で肛門痛を訴え,診察したところ肛門背側の皮下に2cm大の腫瘤を触れた.生検を行ったところS状結腸癌肛門管転移が疑われ,腹会陰式直腸切断術を行った.病理所見では腫瘍細胞は腺癌で,原発巣と組織像が類似していた.腫瘍の局在は上皮下であり,また粘液の産生は認められず,以上からS状結腸癌肛門管転移と診断した....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 70; no. 2; pp. 460 - 463
Main Authors 早野, 康一, 谷口, 徹志, 松井, 芳文, 成島, 道樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2009
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.70.460

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Summary:症例は68歳,男性.平成18年1月にS状結腸癌でS状結腸切除を施行した.1年後に肝S6に転移を認め,肝亜区域切除を施行.その後外来で経過観察していた.平成19年10月に外来で肛門痛を訴え,診察したところ肛門背側の皮下に2cm大の腫瘤を触れた.生検を行ったところS状結腸癌肛門管転移が疑われ,腹会陰式直腸切断術を行った.病理所見では腫瘍細胞は腺癌で,原発巣と組織像が類似していた.腫瘍の局在は上皮下であり,また粘液の産生は認められず,以上からS状結腸癌肛門管転移と診断した.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.70.460