下咽頭を原発とする紡錘細胞癌の1症例

紡錘細胞癌は紡錘形細胞を主体とし,肉腫様変化を示す高悪性度の癌である。扁平上皮癌の亜型とされ,下咽頭原発の紡錘細胞癌はまれである。症例は76歳男性。初診時1か月半前より咽頭違和感があり,近医を受診し,下咽頭腫瘍の疑いで当科に紹介された。下咽頭後壁から有茎性の腫瘤を認め,内視鏡下に生検を施行し,下咽頭血管肉腫の疑いであった。FK-WOリトラクターで病変を観察した後に,下咽頭・喉頭全摘出術,両側頸部郭清術,遊離空腸による再建術を施行した。永久病理診断は紡錘細胞癌pT2N0であった。本症例につき若干の文献を加え報告する。...

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Published in頭頸部外科 Vol. 27; no. 2; pp. 199 - 203
Main Authors 松井, 祐興, 中島, 小百合, 野田, 大介, 鈴木, 豊, 荒木, 直人, 岡崎, 雅
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2017
Subjects
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ISSN1349-581X
1884-474X
DOI10.5106/jjshns.27.199

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Summary:紡錘細胞癌は紡錘形細胞を主体とし,肉腫様変化を示す高悪性度の癌である。扁平上皮癌の亜型とされ,下咽頭原発の紡錘細胞癌はまれである。症例は76歳男性。初診時1か月半前より咽頭違和感があり,近医を受診し,下咽頭腫瘍の疑いで当科に紹介された。下咽頭後壁から有茎性の腫瘤を認め,内視鏡下に生検を施行し,下咽頭血管肉腫の疑いであった。FK-WOリトラクターで病変を観察した後に,下咽頭・喉頭全摘出術,両側頸部郭清術,遊離空腸による再建術を施行した。永久病理診断は紡錘細胞癌pT2N0であった。本症例につき若干の文献を加え報告する。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.27.199