原発性小腸悪性腫瘍の診断にMRIの拡散強調画像が有用であった1例
症例は60歳, 女性. 腹部膨満感, 嘔吐, 食思不振を主訴に他科に入院. 上腸間膜動脈症候群と診断され, 保存療法により改善し退院した. しかし一週間後に再度嘔吐, 食思不振, 腹部膨満が出現し再入院となった. 腹部CTでは胃から十二指腸水平脚の拡張を認め, 拡張部肛側の空腸に腫瘤性病変が疑われた. 同部位は拡散強調画像 (diffusion-weighted imaging : DWI) で高信号を呈し, 小腸悪性腫瘍が疑われた. 小腸部分切除が施行され, 病理組織学的に原発性小腸癌の診断を得た. 原発性小腸悪性腫瘍の診断にDWIが有用と考えられたので報告した....
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 68; no. 4; pp. 891 - 894 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
2007
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.68.891 |
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Summary: | 症例は60歳, 女性. 腹部膨満感, 嘔吐, 食思不振を主訴に他科に入院. 上腸間膜動脈症候群と診断され, 保存療法により改善し退院した. しかし一週間後に再度嘔吐, 食思不振, 腹部膨満が出現し再入院となった. 腹部CTでは胃から十二指腸水平脚の拡張を認め, 拡張部肛側の空腸に腫瘤性病変が疑われた. 同部位は拡散強調画像 (diffusion-weighted imaging : DWI) で高信号を呈し, 小腸悪性腫瘍が疑われた. 小腸部分切除が施行され, 病理組織学的に原発性小腸癌の診断を得た. 原発性小腸悪性腫瘍の診断にDWIが有用と考えられたので報告した. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.68.891 |