センチネルリンパ節生検を併用し腹腔鏡下に切除した胃神経内分泌腫瘍の1例
症例は57歳,女性.胃部不快感のため施行された上部消化管内視鏡検査にて胃体中部前壁小弯寄りに小隆起性病変を指摘され当院消化器内科へ紹介された.精査でIII型胃神経内分泌腫瘍と診断され,転移を示唆する所見を認めず,内視鏡的粘膜下層剥離術を施行された.腫瘍径は5×3mm,病理診断はNET G1,T1でリンパ管侵襲を認めたため当科へ手術依頼となった.手術はsentinel node navigation surgeryを併用しリンパ節転移と判断され腹腔鏡下胃局所切除術を施行した.切除標本に腫瘍の遺残はなく,最終診断はT1,N0,M0,Stage Iであった.術後約2年経過し,現在まで再発を認めていな...
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 75; no. 11; pp. 3030 - 3033 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
2014
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Subjects | |
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ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.75.3030 |
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Summary: | 症例は57歳,女性.胃部不快感のため施行された上部消化管内視鏡検査にて胃体中部前壁小弯寄りに小隆起性病変を指摘され当院消化器内科へ紹介された.精査でIII型胃神経内分泌腫瘍と診断され,転移を示唆する所見を認めず,内視鏡的粘膜下層剥離術を施行された.腫瘍径は5×3mm,病理診断はNET G1,T1でリンパ管侵襲を認めたため当科へ手術依頼となった.手術はsentinel node navigation surgeryを併用しリンパ節転移と判断され腹腔鏡下胃局所切除術を施行した.切除標本に腫瘍の遺残はなく,最終診断はT1,N0,M0,Stage Iであった.術後約2年経過し,現在まで再発を認めていない.胃神経内分泌腫瘍に対しsentinel node navigation surgeryを併用し腹腔鏡下胃局所切除術を施行した1例を経験したので報告する. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.75.3030 |