乳房および同側腋窩副乳に同時発症した線維腺腫の1例

症例は42歳,女性.右腋窩腫瘤を自覚し,近医を受診した.右腋窩に3.8cm大,右乳房DC領に1.2×1.2cmの腫瘤を認めた.穿刺吸引細胞診にて,悪性の疑いと診断され,当科紹介受診となった.乳癌および腋窩リンパ節転移も否定できないため手術施行した.右腋窩腫瘤および右乳腺腫瘤を摘出し,それぞれ術中迅速病理に提出,その結果悪性所見は認めなかった.本症例のように腋窩腫瘤と同側の乳腺に腫瘤認める場合には,特に慎重に診療にあたり過剰診断・過剰手術にならないように注意するべきであると思われた....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 72; no. 3; pp. 601 - 603
Main Authors 増田, 紘子, 西山, 慶子, 野上, 智弘, 枝園, 忠彦, 池田, 宏国, 土井原, 博義
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2011
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.72.601

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Summary:症例は42歳,女性.右腋窩腫瘤を自覚し,近医を受診した.右腋窩に3.8cm大,右乳房DC領に1.2×1.2cmの腫瘤を認めた.穿刺吸引細胞診にて,悪性の疑いと診断され,当科紹介受診となった.乳癌および腋窩リンパ節転移も否定できないため手術施行した.右腋窩腫瘤および右乳腺腫瘤を摘出し,それぞれ術中迅速病理に提出,その結果悪性所見は認めなかった.本症例のように腋窩腫瘤と同側の乳腺に腫瘤認める場合には,特に慎重に診療にあたり過剰診断・過剰手術にならないように注意するべきであると思われた.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.72.601