COPDの急性増悪期に経皮内視鏡的胃瘻造設術を施行し、経腸栄養管理を行うことが有用であった1例

症例は虚血性心疾患による慢性心不全とFletcher-Hugh-Jones分類IV度の慢性閉塞性肺疾患 (Chronic Obstructive Pulmonary Disease ; 以下、COPDと略) で治療中の74歳男性である。肺炎を罹患しCOPD急性増悪を生じ、人工呼吸管理を含めた集中治療を行った。抜管後に末梢静脈栄養に加え経口摂取と経鼻胃管による経腸栄養を試みたが、嚥下機能や呼吸状態の悪化のため栄養管理および呼吸管理の両立が困難であった。呼吸管理を行いながら栄養管理を実施するために、経皮内視鏡的胃瘻造設術 (Percutaneous Endoscopic Gastrostomy ;...

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Published in静脈経腸栄養 Vol. 28; no. 3; pp. 839 - 842
Main Authors 栗並, 美保, 松本, 修一, 中安, 知何, 大久保, 正一, 永田, 克己, 仲道, 孝次, 滝沢, 直歩, 松林, 直, 水田, 博之, 福田, 容久
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本静脈経腸栄養学会 2013
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ISSN1344-4980
1881-3623
DOI10.11244/jjspen.28.839

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Summary:症例は虚血性心疾患による慢性心不全とFletcher-Hugh-Jones分類IV度の慢性閉塞性肺疾患 (Chronic Obstructive Pulmonary Disease ; 以下、COPDと略) で治療中の74歳男性である。肺炎を罹患しCOPD急性増悪を生じ、人工呼吸管理を含めた集中治療を行った。抜管後に末梢静脈栄養に加え経口摂取と経鼻胃管による経腸栄養を試みたが、嚥下機能や呼吸状態の悪化のため栄養管理および呼吸管理の両立が困難であった。呼吸管理を行いながら栄養管理を実施するために、経皮内視鏡的胃瘻造設術 (Percutaneous Endoscopic Gastrostomy ; 以下、PEGと略) を施行した。経胃瘻的経腸栄養で十分な栄養管理が可能となり呼吸管理も順調となり全身状態は改善した。最終的には、経口摂取のみによる栄養管理が可能となり胃瘻チューブを抜去し独歩で退院した。
ISSN:1344-4980
1881-3623
DOI:10.11244/jjspen.28.839