腹腔鏡下に修復した続発性会陰ヘルニアの2例

腹腔鏡下腹会陰式直腸切断術後に発症した会陰ヘルニアに対して腹腔鏡下に修復しえた2例を経験した.癒着の少ない症例においては腹腔鏡アプローチでのメッシュによる修復は有用であるが,前回手術の影響により,尿管や内腸骨動静脈などの重要臓器の認識が困難なこともある.そのため,メッシュ固定の際には細心の注意が必要である.われわれは,深部の臓器損傷を避けるためにメッシュの固定にヘルニアステイプラーではなく,非吸収糸による縫合固定を行っている.本法は特に解剖学的構造の同定が難しい症例では,有用な方法の一つであると考えられた....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 78; no. 10; pp. 2352 - 2358
Main Authors 高木, 正和, 佐藤, 真輔, 大端, 考, 間, 浩之, 大島, 健志, 大場, 範行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2017
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.78.2352

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Summary:腹腔鏡下腹会陰式直腸切断術後に発症した会陰ヘルニアに対して腹腔鏡下に修復しえた2例を経験した.癒着の少ない症例においては腹腔鏡アプローチでのメッシュによる修復は有用であるが,前回手術の影響により,尿管や内腸骨動静脈などの重要臓器の認識が困難なこともある.そのため,メッシュ固定の際には細心の注意が必要である.われわれは,深部の臓器損傷を避けるためにメッシュの固定にヘルニアステイプラーではなく,非吸収糸による縫合固定を行っている.本法は特に解剖学的構造の同定が難しい症例では,有用な方法の一つであると考えられた.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.78.2352