経鼻内視鏡アプローチにて摘出し得た若年性血管線維腫例

若年性血管線維腫(Juvenile angiofibroma:JA)は思春期の男性に好発する良性腫瘍である。鼻閉や反復性鼻出血を主症状とするが,進展範囲によっては様々な症状を来たしうる。今回われわれはRadkowskiの病期分類でⅡAと診断した若年性血管線維腫に対し,術前の血管塞栓術,血管塞栓直後の手術施行,術中の顎動脈のクリッピングなどの工夫をすることで出血量を大幅に減少させることができたと考えられた症例を経験した。本症例を含めた近年の本邦での報告例13症例の病期分類や術式選択などについての検討と併せて報告する。...

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Published in頭頸部外科 Vol. 30; no. 2; pp. 215 - 221
Main Authors 小宅, 功一郎, 庄司, 育央, 小林, 斉, 武田, 悠輝, 比野平, 恭之, 滝口, 修平, 野垣, 岳稔, 小林, 一女
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2020
Subjects
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ISSN1349-581X
1884-474X
DOI10.5106/jjshns.30.215

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Summary:若年性血管線維腫(Juvenile angiofibroma:JA)は思春期の男性に好発する良性腫瘍である。鼻閉や反復性鼻出血を主症状とするが,進展範囲によっては様々な症状を来たしうる。今回われわれはRadkowskiの病期分類でⅡAと診断した若年性血管線維腫に対し,術前の血管塞栓術,血管塞栓直後の手術施行,術中の顎動脈のクリッピングなどの工夫をすることで出血量を大幅に減少させることができたと考えられた症例を経験した。本症例を含めた近年の本邦での報告例13症例の病期分類や術式選択などについての検討と併せて報告する。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.30.215