わが国における外傷外科手技のためのASSETコースの開催状況の現状と課題

〔要旨〕目的:Advanced Surgical Skills for Exposure in Trauma(ASSET)コースは米国外科学会が開発したご遺体を用いた外傷トレーニングコースの1つである。世界各国で開催されており,わが国では2016年に初開催された。本コースでは,外傷症例のディスカッションを行い,手術手技を1日で学ぶ。わが国における本コースの有用性が明らかでないため,アンケート調査結果を分析した。方法:過去9回,76名の受講者に対してアンケートを行い,以下の各項目(全体評価,プログラムのトピックスと内容,必要性との合致性,教育の形式,実際の臨床への有用性,新しい知識/技術の習得,...

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Published inJapanese Journal of Acute Care Surgery Vol. 12; no. 1; pp. 54 - 59
Main Authors 中田, 孝明, 鈴木, 崇根, 安部, 隆三, 佐藤, 格夫, 室野井, 智博, 森下, 幸治, 大友, 康裕, 渡部, 広明, 松島, 一英
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本Acute Care Surgery 学会 2022
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ISSN2436-102X
DOI10.50840/jjacs.12-10

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Summary:〔要旨〕目的:Advanced Surgical Skills for Exposure in Trauma(ASSET)コースは米国外科学会が開発したご遺体を用いた外傷トレーニングコースの1つである。世界各国で開催されており,わが国では2016年に初開催された。本コースでは,外傷症例のディスカッションを行い,手術手技を1日で学ぶ。わが国における本コースの有用性が明らかでないため,アンケート調査結果を分析した。方法:過去9回,76名の受講者に対してアンケートを行い,以下の各項目(全体評価,プログラムのトピックスと内容,必要性との合致性,教育の形式,実際の臨床への有用性,新しい知識/技術の習得,満足度など)を分析した。さらに解剖学的に役立った部位も調査した。結果:5段階評価にて平均4.3~4.8と高評価であった。役立った部位は,頸部や上肢を選ぶ受講生が多かった。結論:ASSTコースにも長所,短所があるものの,アンケート調査結果は高評価であり,今後も継続的な普及が望まれる。
ISSN:2436-102X
DOI:10.50840/jjacs.12-10