結節状陰影を呈したAdenocarcinoma in situの1例

現在,小型肺癌に対しての縮小手術については一定の見解が得られておらず,臨床試験が行われている.またAdenocarcinoma in situ(AIS)は5年生存率100%と良好な予後であると報告されている.今回CT検診にて右S1に長径10 mmのGround glass opacity(GGO)病変を指摘された後,1年毎に緩徐に増大し,3年目はpartly solid noduleを形成し,5年後に当院紹介受診時には長径16 mm大のsolid noduleとなった症例に縮小手術を施行した.病理診断はAISであり,術後7年間再発を認めずに現在も経過観察中である.5年間にわたる長期間,GGO病...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 32; no. 7; pp. 837 - 841
Main Authors 宮島, 邦治, 土屋, 尚人, 米山, 礼美, 坂田, 義詞, 河野, 貴文, 木村, 雅一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 15.11.2018
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.32.837

Cover

More Information
Summary:現在,小型肺癌に対しての縮小手術については一定の見解が得られておらず,臨床試験が行われている.またAdenocarcinoma in situ(AIS)は5年生存率100%と良好な予後であると報告されている.今回CT検診にて右S1に長径10 mmのGround glass opacity(GGO)病変を指摘された後,1年毎に緩徐に増大し,3年目はpartly solid noduleを形成し,5年後に当院紹介受診時には長径16 mm大のsolid noduleとなった症例に縮小手術を施行した.病理診断はAISであり,術後7年間再発を認めずに現在も経過観察中である.5年間にわたる長期間,GGO病変の経時的変化を観察した経験からCT画像上充実成分の割合が高い症例の中にもAISである症例があり,縮小手術も術式の選択肢の1つとなると考え,術式判断を行うべきである.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.32.837