プラスチック製異物の同定が困難であったため外科的摘除を2回要した異食症の1例

〔要旨〕消化管異物は,小児や高齢者の誤飲,精神疾患を背景とした異食症によるものが多い。胃内異物はほとんどの症例で内視鏡的摘除が可能で,十二指腸より肛門側に移動した異物の多くは自然排泄されることも多く,外科的治療の対象となるものはまれであるが,ときに重大な合併症を招くことがあり,軽視されるべきではない。今回われわれは,内視鏡的摘除が困難だったため外科的摘除が必要となり,さらに術後3カ月で異物によりS状結腸穿孔をきたした症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。...

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Published inJapanese Journal of Acute Care Surgery Vol. 13; pp. 137 - 141
Main Authors 土屋, 亜由美, 前川, 夏穂, 眞戸原, 尚輝, 仲澤, 寿輝, 保武, 雄真, 江川, 智久, 隈本, 雄大, 川合, 良尭, 清水, 正幸, 松本, 松圭, 風巻, 拓, 廣江, 成欧
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本Acute Care Surgery 学会 2023
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ISSN2436-102X
DOI10.50840/jjacs.13-30

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Summary:〔要旨〕消化管異物は,小児や高齢者の誤飲,精神疾患を背景とした異食症によるものが多い。胃内異物はほとんどの症例で内視鏡的摘除が可能で,十二指腸より肛門側に移動した異物の多くは自然排泄されることも多く,外科的治療の対象となるものはまれであるが,ときに重大な合併症を招くことがあり,軽視されるべきではない。今回われわれは,内視鏡的摘除が困難だったため外科的摘除が必要となり,さらに術後3カ月で異物によりS状結腸穿孔をきたした症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。
ISSN:2436-102X
DOI:10.50840/jjacs.13-30