開散運動により屈折値がプラス寄りに変動した後天性内斜視の一例
【目的】内斜視が斜位に保とうとする開散運動に伴い、他覚的屈折値がプラス寄りに変動した症例を報告する。 【症例】27歳女性。内斜視で複視の自覚があり、精査加療目的で当科受診。他覚的屈折値は右-6.75 D〜-15.25 D、左-5.50 D〜-9.50 Dとばらつきがあった。30△内斜視があり、斜位に保とうとする随意的な開散運動がみられた。斜位の状態で他覚的屈折値は右-7.00 D、左-4.75 Dとプラス寄りに変動した。斜視手術後、8△内斜位となり、他覚的屈折値の変動は減少した。 【結論】内斜視があり斜位に保とうとする開散運動がみられる症例は、他覚的屈折値が変動する可能性があり、屈折検査で注意...
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Published in | 日本視能訓練士協会誌 Vol. 54; pp. 57 - 61 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本視能訓練士協会
2024
日本視能訓練士協会 |
Subjects | |
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ISSN | 0387-5172 1883-9215 |
DOI | 10.4263/jorthoptic.54F107 |
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Summary: | 【目的】内斜視が斜位に保とうとする開散運動に伴い、他覚的屈折値がプラス寄りに変動した症例を報告する。 【症例】27歳女性。内斜視で複視の自覚があり、精査加療目的で当科受診。他覚的屈折値は右-6.75 D〜-15.25 D、左-5.50 D〜-9.50 Dとばらつきがあった。30△内斜視があり、斜位に保とうとする随意的な開散運動がみられた。斜位の状態で他覚的屈折値は右-7.00 D、左-4.75 Dとプラス寄りに変動した。斜視手術後、8△内斜位となり、他覚的屈折値の変動は減少した。 【結論】内斜視があり斜位に保とうとする開散運動がみられる症例は、他覚的屈折値が変動する可能性があり、屈折検査で注意が必要である。 |
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ISSN: | 0387-5172 1883-9215 |
DOI: | 10.4263/jorthoptic.54F107 |