82歳男性乳腺に発生した浸潤性微小乳頭癌の1例
82歳,男性.左乳頭部の腫瘤を自覚して近医を受診.左乳房乳頭直下に25mm大の腫瘤を認め,針生検で浸潤性乳管癌と診断され,治療目的に当科へ紹介となった.左乳頭直下に腫瘤を触知し,皮膚の発赤と皮膚固定を認めた.超音波検査,マンモグラフィ,CT検査で左乳癌(cT2N1M0,Stage IIB)と診断し,左乳房切除+腋窩リンパ節郭清術を施行した.病理診断は浸潤性微小乳頭癌,pT2,23×22×17mm,f,s,HG II,NG II,ly+,v-,pN3a(Level-I:16/17,Level-II:10/10),ER(+),PgR(+),HER2(-),MIB-1:9%であった.術後は胸壁および...
Saved in:
Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 77; no. 8; pp. 1886 - 1890 |
---|---|
Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
2016
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.77.1886 |
Cover
Summary: | 82歳,男性.左乳頭部の腫瘤を自覚して近医を受診.左乳房乳頭直下に25mm大の腫瘤を認め,針生検で浸潤性乳管癌と診断され,治療目的に当科へ紹介となった.左乳頭直下に腫瘤を触知し,皮膚の発赤と皮膚固定を認めた.超音波検査,マンモグラフィ,CT検査で左乳癌(cT2N1M0,Stage IIB)と診断し,左乳房切除+腋窩リンパ節郭清術を施行した.病理診断は浸潤性微小乳頭癌,pT2,23×22×17mm,f,s,HG II,NG II,ly+,v-,pN3a(Level-I:16/17,Level-II:10/10),ER(+),PgR(+),HER2(-),MIB-1:9%であった.術後は胸壁および鎖骨上窩への放射線照射とタモキシフェンの投与を行った.術後16カ月現在,再発なく健存中である.男性乳腺に発生した浸潤性微小乳頭癌は非常に稀であるため,文献的考察を含めて報告する. |
---|---|
ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.77.1886 |