脳底動脈分岐部動脈瘤に対するアプローチとクリッピング法 過去5年間32例の検討
「はじめに」脳底動脈分岐部動脈瘤 (basilar bifurcation aneurysm) は1. 術野が深く狭小である, 2. 脳幹・視床下部の近隣にある, 3. 周囲に穿通枝が多いなどの理由でクリッピングが比較的困難な動脈瘤である. とくにクリッピングに際して動脈瘤近傍の穿通枝をいかに温存するかは予後を大きく左右する因子であり, 個々の症例に応じた綿密な手術計画が要求される. 本稿は各到達経路の分類に基づき, 穿通枝温存に有効と考えられるテクニックを中心に我々が試みている手技を提示し, 更にそれらの手技が実際各個の症例にどのように適用されたか分析することを目的とした. 「対象および方法...
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| Published in | 脳卒中の外科 Vol. 22; no. 2; pp. 143 - 147 |
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| Main Authors | , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
31.03.1994
日本脳卒中の外科研究会 |
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| ISSN | 0914-5508 1880-4683 |
| DOI | 10.2335/scs1987.22.2_143 |
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| Summary: | 「はじめに」脳底動脈分岐部動脈瘤 (basilar bifurcation aneurysm) は1. 術野が深く狭小である, 2. 脳幹・視床下部の近隣にある, 3. 周囲に穿通枝が多いなどの理由でクリッピングが比較的困難な動脈瘤である. とくにクリッピングに際して動脈瘤近傍の穿通枝をいかに温存するかは予後を大きく左右する因子であり, 個々の症例に応じた綿密な手術計画が要求される. 本稿は各到達経路の分類に基づき, 穿通枝温存に有効と考えられるテクニックを中心に我々が試みている手技を提示し, 更にそれらの手技が実際各個の症例にどのように適用されたか分析することを目的とした. 「対象および方法」対象は過去5年間 (1988~1992年) に当院および関連11施設でクリッピングを行った脳底動脈分岐部動脈瘤32例で, 年齢は33~74歳 (平均58.4歳) , 女性が26例で男性6例であった. |
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| ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
| DOI: | 10.2335/scs1987.22.2_143 |