急性肺血栓塞栓症に対して,逆行性肺灌流法を用いて肺塞栓摘除術を施行した2例
肺血栓塞栓症(PTE)は致死的な疾患であり,ショック症例および心肺停止症例の治療成績は不良である.今回,広範囲の急性PTEに対し,通常の体外循環を確立し心停止させ,肺動脈から直視下に血栓を摘除した後,左室ベントを抜いた右上肺静脈より左房に送血管を追加挿入し,肺循環に逆行性に送血することで残留血栓や空気を除去する方法である,逆行性肺灌流法を併用した肺塞栓摘除術を施行し,良好な経過を得た2症例を経験したため,文献的考察を加え報告する....
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Published in | 日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 47; no. 4; pp. 196 - 200 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
15.07.2018
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Subjects | |
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ISSN | 0285-1474 1883-4108 |
DOI | 10.4326/jjcvs.47.196 |
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Summary: | 肺血栓塞栓症(PTE)は致死的な疾患であり,ショック症例および心肺停止症例の治療成績は不良である.今回,広範囲の急性PTEに対し,通常の体外循環を確立し心停止させ,肺動脈から直視下に血栓を摘除した後,左室ベントを抜いた右上肺静脈より左房に送血管を追加挿入し,肺循環に逆行性に送血することで残留血栓や空気を除去する方法である,逆行性肺灌流法を併用した肺塞栓摘除術を施行し,良好な経過を得た2症例を経験したため,文献的考察を加え報告する. |
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ISSN: | 0285-1474 1883-4108 |
DOI: | 10.4326/jjcvs.47.196 |