血管攣縮後の脳虚血に対する予備能の評価 術中microvascular Doppler sonographyを用いたCO2反応性の評価から

「はじめに」Doppler sonographyは, その測定値の絶対値の信頼性については多少の問題はあるが, 相対値については信頼性が高く, 例えば血流速度の変化を経時的に観察する場合には適した方法の一つである. また簡便で非侵襲的に血流速度や血管抵抗を測定できることから脳神経外科領域でもtranscranial Doppler (TCD) を中心に広く用いられてきた. TCDはbone windowが存在しない例や不十分でよく信号をとらえることができない症例もあり, また主幹動脈の血流状況しか測定できないという問題点がある. 最近, 直径が1.2mmと0.8mmの極細のmicrovascu...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 24; no. 2; pp. 107 - 114
Main Authors 榊, 寿右, 古家, 仁, 北口, 勝康, 森本, 哲也, 石田, 泰史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 30.03.1996
日本脳卒中の外科研究会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs1987.24.2_107

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Summary:「はじめに」Doppler sonographyは, その測定値の絶対値の信頼性については多少の問題はあるが, 相対値については信頼性が高く, 例えば血流速度の変化を経時的に観察する場合には適した方法の一つである. また簡便で非侵襲的に血流速度や血管抵抗を測定できることから脳神経外科領域でもtranscranial Doppler (TCD) を中心に広く用いられてきた. TCDはbone windowが存在しない例や不十分でよく信号をとらえることができない症例もあり, また主幹動脈の血流状況しか測定できないという問題点がある. 最近, 直径が1.2mmと0.8mmの極細のmicrovascular Dopplerのプローベが開発され, これを用いて直径1mm前後の脳皮質動脈の血流速度や血管抵抗を測定できるようになった.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.24.2_107