Micropapillary carcinoma成分を伴ったS状結腸癌の1例
症例は78歳,女性.下腹部痛および排便時下血を主訴に当院を受診.大腸内視鏡検査にてS状結腸癌と診断され,S状結腸切除術を施行した.病理組織診断では明瞭な微小乳頭状形態を呈するmicropapillary carcinoma成分が腫瘍全体の約8割を占め,残りの約2割が中分化型腺癌であり,軽度のリンパ管侵襲を認めた.他臓器由来の癌と同様に大腸のmicropapillary carcinomaは予後不良であると報告されている.その頻度は少なく,文献的考察を含めて報告する....
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 75; no. 5; pp. 1370 - 1375 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
2014
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.75.1370 |
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Summary: | 症例は78歳,女性.下腹部痛および排便時下血を主訴に当院を受診.大腸内視鏡検査にてS状結腸癌と診断され,S状結腸切除術を施行した.病理組織診断では明瞭な微小乳頭状形態を呈するmicropapillary carcinoma成分が腫瘍全体の約8割を占め,残りの約2割が中分化型腺癌であり,軽度のリンパ管侵襲を認めた.他臓器由来の癌と同様に大腸のmicropapillary carcinomaは予後不良であると報告されている.その頻度は少なく,文献的考察を含めて報告する. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.75.1370 |