血栓閉塞型慢性大動脈解離に対し MICS による上行大動脈人工血管置換術を施行した1治験例

症例は81歳男性.Stanford A型,早期血栓閉塞型急性大動脈解離の診断にて当院搬送となった.高齢でありかつ血栓化偽腔は7mmと薄いため,降圧療法にて経過観察を行ったが,経過中に上行大動脈の拡大を認めたため慢性期での手術を行った.手術は胸骨上部部分正中切開によるMinimally Invasive Cardiac Surgery(MICS)にて上行大動脈人工血管置換術を施行した.術後の経過は良好で疼痛も少なく術後第11病日独歩退院となった.超高齢者に対しMICSによる上行大動脈人工血管置換術を施行し良好な結果を得ることができたため文献的考察を含めて報告する....

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Published in日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 44; no. 5; pp. 266 - 270
Main Authors 深田, 靖久, 鈴木, 耕太郎, 菊地, 慶太, 畝, 大, 遠藤, 由樹, 倉田, 篤, 松山, 孝義
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会 2015
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ISSN0285-1474
1883-4108
DOI10.4326/jjcvs.44.266

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Summary:症例は81歳男性.Stanford A型,早期血栓閉塞型急性大動脈解離の診断にて当院搬送となった.高齢でありかつ血栓化偽腔は7mmと薄いため,降圧療法にて経過観察を行ったが,経過中に上行大動脈の拡大を認めたため慢性期での手術を行った.手術は胸骨上部部分正中切開によるMinimally Invasive Cardiac Surgery(MICS)にて上行大動脈人工血管置換術を施行した.術後の経過は良好で疼痛も少なく術後第11病日独歩退院となった.超高齢者に対しMICSによる上行大動脈人工血管置換術を施行し良好な結果を得ることができたため文献的考察を含めて報告する.
ISSN:0285-1474
1883-4108
DOI:10.4326/jjcvs.44.266