乳腺原発充実性神経内分泌癌の1例
症例は70歳代女性.右乳房腫瘤を自覚し当院を受診.来院時,右乳房E領域に17mm大の腫瘤を認めた.マンモグラフィでは辺縁一部微細鋸歯状の高濃度腫瘤を認め,超音波検査にて15mm大の球形の低エコー腫瘤を認めた.穿刺吸引細胞診では浸潤性乳管癌(充実腺管癌)が疑われたが,胞体はライトグリーン好性細顆粒状でneuroendocrine differentiationの可能性も指摘された.針生検ではchromogranin A,CD56陽性,synaptophysin陽性で神経内分泌癌が推定された.以上より,神経内分泌癌の診断にて,右乳房切除およびセンチネルリンパ節生検を行い,神経内分泌癌の確定診断を得...
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 71; no. 1; pp. 36 - 40 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
2010
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.71.36 |
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Summary: | 症例は70歳代女性.右乳房腫瘤を自覚し当院を受診.来院時,右乳房E領域に17mm大の腫瘤を認めた.マンモグラフィでは辺縁一部微細鋸歯状の高濃度腫瘤を認め,超音波検査にて15mm大の球形の低エコー腫瘤を認めた.穿刺吸引細胞診では浸潤性乳管癌(充実腺管癌)が疑われたが,胞体はライトグリーン好性細顆粒状でneuroendocrine differentiationの可能性も指摘された.針生検ではchromogranin A,CD56陽性,synaptophysin陽性で神経内分泌癌が推定された.以上より,神経内分泌癌の診断にて,右乳房切除およびセンチネルリンパ節生検を行い,神経内分泌癌の確定診断を得た. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.71.36 |