成人腸回転異常症患者における急性虫垂炎の1例
成人の腸回転異常症は通常無症状のため,他の消化器疾患の精査や開腹時に偶然発見されることが多い.今回われわれは腸回転異常症の患者の急性腹症の手術に際し,術前診断に苦慮した急性虫垂炎の1例を経験したので報告する.症例は78歳,男性.腹痛を主訴に入院.血液検査,CTなどから腸回転異常症と,それが関係した腸閉塞と診断し,手術施行.その結果,虫垂炎の穿孔による腹膜炎とそれによる麻痺性イレウスであった.腸回転異常を伴う場合,急性腹症の術前診断には注意が必要である....
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| Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 69; no. 1; pp. 81 - 84 |
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| Main Authors | , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本臨床外科学会
2008
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
| DOI | 10.3919/jjsa.69.81 |
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| Summary: | 成人の腸回転異常症は通常無症状のため,他の消化器疾患の精査や開腹時に偶然発見されることが多い.今回われわれは腸回転異常症の患者の急性腹症の手術に際し,術前診断に苦慮した急性虫垂炎の1例を経験したので報告する.症例は78歳,男性.腹痛を主訴に入院.血液検査,CTなどから腸回転異常症と,それが関係した腸閉塞と診断し,手術施行.その結果,虫垂炎の穿孔による腹膜炎とそれによる麻痺性イレウスであった.腸回転異常を伴う場合,急性腹症の術前診断には注意が必要である. |
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| ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
| DOI: | 10.3919/jjsa.69.81 |