4弁に発症した乳頭状線維弾性腫の1手術例

原発性心臓腫瘍は稀な疾患であり,その発症率は剖検例の0.0017~0.33%とされているが,心臓超音波検査の進歩および普及による診断学の発展に伴い,その診断率は年々上昇している.乳頭状線維弾性腫は粘液腫についで多い心臓原発性良性腫瘍で,多くは大動脈弁および僧帽弁に単発で生じることが多い無血管性乳頭腫であり,4弁すべてに発生した症例報告はない.今回われわれは意識消失を契機に発見された,若年女性の4弁すべてに発生した乳頭状線維弾性腫の1例を経験したので文献的考察を加え報告する....

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Published in日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 48; no. 4; pp. 245 - 249
Main Authors 前田, 達也, 稲福, 斉, 安藤, 美月, 喜瀬, 勇也, 山城, 聡, 國吉, 幸男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会 15.07.2019
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ISSN0285-1474
1883-4108
DOI10.4326/jjcvs.48.245

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Summary:原発性心臓腫瘍は稀な疾患であり,その発症率は剖検例の0.0017~0.33%とされているが,心臓超音波検査の進歩および普及による診断学の発展に伴い,その診断率は年々上昇している.乳頭状線維弾性腫は粘液腫についで多い心臓原発性良性腫瘍で,多くは大動脈弁および僧帽弁に単発で生じることが多い無血管性乳頭腫であり,4弁すべてに発生した症例報告はない.今回われわれは意識消失を契機に発見された,若年女性の4弁すべてに発生した乳頭状線維弾性腫の1例を経験したので文献的考察を加え報告する.
ISSN:0285-1474
1883-4108
DOI:10.4326/jjcvs.48.245