腸重積をきたしたS状結腸脂肪肉腫の1例

症例は82歳,女性。下腹部違和感を主訴に当科を受診した。初診時に左下腹部に圧痛を認め,直腸診で弾性硬,鶏卵大の腫瘤を触知した。CT検査ではS状結腸に重積と考えられるtarget sign,直腸に先進病変と思われる類円形腫瘤影を認めた。内視鏡検査では重積の整復が行えず緊急手術を行った。Hutchinson手技により用手的に重積を解除した後,結腸癌に準じてリンパ節郭清を伴う結腸切除と人工肛門造設を行った。組織学的検査で高分化型結腸脂肪肉腫と診断された。消化管原発脂肪肉腫症例は少なく非常にまれな症例と考えられたので文献的考察を加えて報告する。...

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Published in日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 39; no. 7; pp. 1243 - 1246
Main Authors 宮崎, 龍彦, 松友, 寛和
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 30.11.2019
Subjects
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ISSN1340-2242
1882-4781
DOI10.11231/jaem.39.1243

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Summary:症例は82歳,女性。下腹部違和感を主訴に当科を受診した。初診時に左下腹部に圧痛を認め,直腸診で弾性硬,鶏卵大の腫瘤を触知した。CT検査ではS状結腸に重積と考えられるtarget sign,直腸に先進病変と思われる類円形腫瘤影を認めた。内視鏡検査では重積の整復が行えず緊急手術を行った。Hutchinson手技により用手的に重積を解除した後,結腸癌に準じてリンパ節郭清を伴う結腸切除と人工肛門造設を行った。組織学的検査で高分化型結腸脂肪肉腫と診断された。消化管原発脂肪肉腫症例は少なく非常にまれな症例と考えられたので文献的考察を加えて報告する。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.39.1243