弓部大動脈ステントグラフト留置術後の再手術におけるカラー付き人工血管を用いた再建の工夫

症例は83歳,女性.78歳時に他院で遠位弓部から下行に及ぶ胸部大動脈瘤に対し,右腋窩動脈から左総頸動脈および左腋窩動脈へのバイパス術とzone 1を中枢landingとする胸部大動脈ステントグラフト留置術(TEVAR)を施行された.遠隔期に中枢landing zoneが拡大し,type 1 endoleakによる瘤拡大を認めたため,人工血管置換術による再建を行った.術中所見では,中枢のステントグラフト径は40 mmであり,大動脈径は45 mmと拡大していたため,26 mmのカラー付き人工血管を用い,大動脈壁で覆ったステントグラフト中枢端に人工血管のカラー部分を吻合し,再建に成功した....

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Published in日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 50; no. 2; pp. 114 - 118
Main Authors 熊谷, 基之, 川東, 正英, 坂本, 和久, 山崎, 和裕, 池田, 義, 湊谷, 謙司, 武田, 崇秀, 牧浦, 琢朗, 境, 次郎, 金光, ひでお
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会 15.03.2021
Subjects
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ISSN0285-1474
1883-4108
DOI10.4326/jjcvs.50.114

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Summary:症例は83歳,女性.78歳時に他院で遠位弓部から下行に及ぶ胸部大動脈瘤に対し,右腋窩動脈から左総頸動脈および左腋窩動脈へのバイパス術とzone 1を中枢landingとする胸部大動脈ステントグラフト留置術(TEVAR)を施行された.遠隔期に中枢landing zoneが拡大し,type 1 endoleakによる瘤拡大を認めたため,人工血管置換術による再建を行った.術中所見では,中枢のステントグラフト径は40 mmであり,大動脈径は45 mmと拡大していたため,26 mmのカラー付き人工血管を用い,大動脈壁で覆ったステントグラフト中枢端に人工血管のカラー部分を吻合し,再建に成功した.
ISSN:0285-1474
1883-4108
DOI:10.4326/jjcvs.50.114